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先端技術で現代に蘇る、古き佳き時代の“カラー”を纏った腕時計

何だかホッコリしてしまうレトロテイストなモチーフやポップな色合いは、古き佳き時代の“カラー”への懐かしさと憧れを感じる。

そこに最新技術が合わされば、これはもうまったくのブランニューじゃないかと思うのだ。

CALVIN KLEIN WATCHES
カルバン・クライン・ウォッチ/カルバン・クライン アチーブ
デザイナーのリクエストが生んだレトロモダンなクロノ



SSケース、43mm幅、クオーツ。4万円/スウォッチ グループ ジャパン 03-6254-7380
2021SSから始動した新デザイナー、ラフ・シモンズのセンスが時計にも行きわたっていることを感じさせるレトロデザイン。アメリカらしさを新解釈し、個性的に表現されている。

まるで’70年代のクロノグラフを彷彿させるカラフルなダイヤルとミッドセンチュリー風の流線形ケースは、ファッション的にもとても新鮮。期待以上の出来栄えで、今後ますます目が離せないウォッチブランドである。

GRAHAM
グラハム/クロノファイター ヴィンテージ ノーズアート
レトロ感を増幅させる武運を祈るピンナップガール



世界限定100本。SSケース、44mm径、自動巻き。71万円/DKSHジャパン 03-5441-4515
第二次大戦中、爆撃機のパイロットがグローブを着用したまま親指で操作しやすいよう開発された左側のトリガー形の大型プッシュボタンを備えた個性派。

さらにレトロ感を加速させるのが、ダイヤルデザインだ。

1940年代の軍用機に描かれた「ノーズアート」と呼ばれるミリタリールックのピンナップガールをハンドペイントで再現。全4モデルで、それぞれ異なるモチーフの女性が描かれる。

BLANCPAIN
ブランパン/フィフティ ファゾムス バチスカーフ デイ・デイト 70s
’70年代を先端技術で現代的に表現



世界限定500本。SSケース、43mm径、自動巻き。125万円/ブランパン ブティック銀座 03-6254-7233
グラデーションダイヤルにより、その名に刻まれるとおりのセブンティーズテイストを纏った名作ダイバーズ。実際に1970年代に存在したデザインを現代にリバイバルしており、アラビア数字の分表示や3時位置のデイ・デイトなど、当時の意匠も残している。

一方、技術は最新で、セラミックスインサートを使用した逆回転防止ベゼルやリキッドメタルの目盛りを採用する。

BULOVA
ブローバ/アーカイブ デビルダイバー
“悪魔の数字”が刻まれる、高性能ダイバーズの復刻



世界限定666本。11月発売予定。SSケース、40.5mm径、自動巻き。16万4000円[予価]/ブローバ 0570-03-1390
腕時計の色彩がとりわけ華やかだった’70年代を象徴するオレンジダイヤルが眩い復刻ダイバーズ。当時米軍に高精度な防水時計を供給していたブローバがダイビング用にデザインし、666フィート(約200m)の高い防水性を実現した。

復刻モデルも同じ防水性で、かつて悪魔の数字として親まれた“666”をダイヤルに記す。

ユニークなヨーロッパ・ブランドの新作モデル発表

イタリアのロックマンがInternational Watch GINZA Exhibition (IWGE)と題した展示会を開催した。あまり日本で知られていない世界の時計ブランドと時計愛好家が交流することを目的に行われ、ロックマンのほかにもゼンマイワークスがディストリビューターを務めるグレコなどが出展した。

ロックマン「1965 オートマチック」
 ロックマンの新作は、アルペンスキーのメダリスト岡部哲也氏がコラボレーションした。銀世界にマッチするステンレススティール製のケースとブレスレットのモデルだ。



Locman 限定モデル「1965 オートマチック」
自動巻き(Cal.S.I.O.1)。21石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース(直径44mm)。5気圧防水。予価9万円(税別)。日本限定100本。
 文字盤のイラストを担当したのはイラストレーターの遠山晃司氏で、ドロミーティの山脈をバックに滑走する岡部氏を描いた。岡部氏の姿勢やシュプールのカーブなどが丁寧に表現されている。ケースバックには、シリアルナンバーとともに岡部氏と遠山氏のサインが入っている。

グレコ「モダンタイムズ コレクション(LTM シリーズ)
 グレコは、表面処理のスペシャリストとして、多くのブランドにその技術を提供してきた化学者ステファン・グレコが創立したスイスのブランド。今回はチャップリンの名作映画「モダンタイムス」をテーマとした「モダンタイムズ コレクション(LTMシリーズ)」を発表した。



グレコ・ジュネーブ「LTM-26t」
自動巻き(Cal.ETA2892A2)。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。Tiケース+DLC(直径43mm/10時〜4時方向、厚さ13mm)。3気圧防水。102万円(税別)。
 全7モデルの同コレクションに一貫するモチーフは、映画でも象徴的な役割を果たすスパナとナット。針がスパナの形を模しているほか、ケース部は、ネジ山も含めて工業規格のナットと全く同じサイズになっているなど、芸が細かい。



サファイアクリスタルのケースバックからは、ムーブメントCal.ETA2892A2の姿が確認できる。

文字盤にドル、ユーロ、ポンド、円をデザインしたメカニケ・ヴェローチ「マネーメーカー」

メカニケ・ヴェローチは、現CEO チェザレ・チェリートが金融業界出身であることから、世界の主要通貨を文字盤デザインに取り入れたMONEY MAKER(マネーメーカー)を発表した。



メカニケ・ヴェローチ『クアトロヴァルヴォレ マネーメーカー』
自動巻き。4タイムゾーン表示。Tiケース(直径49mm)。50m防水。1,200,000円(税別)。世界限定250本。18KYGケースは4,500,000円(税別)。世界限定88本。
1 つのムーブメントで4 つの時間帯を表示するオリジナルムーブメント



メカニケ・ヴェローチは2015 年に、クルマやバイクをこよなく愛し、スイス金融業界で実績を上げてきたチェザレ・チェリートがCEO に就任し、ブランドのDNA でもあるモータースポーツへの情熱を核に、100%スイスメイドの品質の確かなブランドへと進化を遂げつつある。オーデマピゲ 時計 メンズ本社もスイスを代表する名だたるブランドの本社があるプラレワットへ移転、現在のコレクションはラ・ショー=ド=フォンのファクトリーでメカニケのためだけに開発されたオリジナルムーブメントMV8802 を搭載している。

夜間飛行の静けさに浸る、ヴァシュロン・コンスタンタン「メティエ・ダール・ヴィル・ルミエール(東京モデル)」

ヴァシュロン・コンスタンタンは、同社の古典的な装飾技術の頂点と位置付ける「メティエ・ダール(芸術的工芸)」シリーズで、新しいエナメル文字盤の快作を発表した。夜間飛行の窓から見た東京の俯瞰図を想像させるこの文字盤は、深夜の東京の暗い色合いと、東京湾の青い色合いを表現した半透明のグラン・フー・エナメルをベースに、銀座の高級ショッピングエリア、東京タワー、政治の中枢エリアである霞ヶ関と永田町、さらにレインボーブリッジ、そして六本木のホットスポットが、金色の小さな点で強調されている。

東京に住み暮らす人々の郷愁を誘う風景


下地にダークエナメルを施した文字盤の上にバラエティ豊かなパウダーを使って、鳥瞰図さながらにミニチュアの絵画として描き出されているのは、不規則に広がる東京の景観だ。伝統的なグラン・フー・シャンルべ・エナメルと宝飾素材のパウダーを手で施す技法を結び付けたこのようなメティエ・ダールは、高級時計製造にいまだかつて用いられたことがなく、そのリアルな美しさは、全く新しい独創的な世界を切り開いている。
ヴァシュロン・コンスタンタン「メティエ・ダール・ヴィル・ルミエール(東京モデル)」
自動巻き(CAL.2460 SC)。27石。2万8800振動/時。18KWGケース(直径40mm / 厚さ8.9mm)。パワーリザーブ約40時間。30m防水。世界限定1本。ブティック限定。時価(参考価格1160万円 / 税別)。


ヴァシュロン・コンスタンタンが夢見た芸術性の共鳴
 ヴァシュロン・コンスタンタンが夢見たものは、二つの特別なアートの出会いだった。一つはヴァシュロン・コンスタンタンの職人たちによって3 世紀近くも受け継がれてきた、グラン・フー・シャンルべ・エナメルの技法。もう一つは、ゲストとして迎えた日本人のアーティスト、今井陽子氏が習熟する宝飾素材のパウダーを手で施す技法だ。このゴールドやパール、プラチナ、ダイヤモンドの微細なパウダーを一つ一つ細心の注意を払って抽出し、格別な輝きをエナメルに与えるユニークな技法が、本作の文字盤に使われている。



微小なゴールドの粒で光り輝く背景を作り、続いて、ダイヤモンドとプラチナのパウダーを次々にかけて明暗の効果を作り出し、そこにパールのスパンコールでアクセントを添える。


グラン・フー・シャンルベ・エナメルと日本人アーチスト「今井陽子」がコラボレーションした東京モデルは、世界限定1本



ヴァシュロン・コンスタンタンは新しいエナメル文字盤を開発するために、「今井陽子」氏を迎えた。氏は書道から着想を得て、キャンバスに宝飾素材のパウダーで絵を描くという功妙な技術を開発したアーチストだ。今井の微動だにしない集中力、特別に敏感な感覚に導かれて、東京の夜景、その眩い都市の光をエナメル文字盤に写し取るのに成功した。

リュウズを巻き上げると顎が動く、ベル&ロスの「BR 01 サイバースカル」

ベル&ロスが得意とするスカル・ファミリーの最新作となる最新作「BR 01 サイバースカル」は、これまでのスカルよりもぐっと未来派ともいうべき、突き抜けたデザインが特徴だ。2018 年に登場した「BR 01 ラッフィング スカル」と同様に、リュウズを巻き上げる際に顎が動き、不敵な笑みを浮かべる。

リューズを巻き上げると骸骨が笑う
 昔々、海賊は帆船のマスト頂上に海賊旗 Jolly Roger を掲げ、交差した骨と骸骨がくっきりと描かれた旗で乗組員を奮い立たせた。1944年6月6日の夜明け、ノルマンディ上陸の際、アメリカ陸軍の82空挺師団と101空挺師団部隊のパラシュート隊員たちは、骸骨と Death from Above (上空からの死)と書かれたバッチをジャンプスーツにまとい、夜間に舞い降りた。スカルは死の意味もあり、人生の危うさと儚さを表すという哲学的な意味もある。Memento mori (死を忘るなかれ)は古典絵画に見られる陰湿な描写、または啓蒙思想からのヒューマニズムを連想させる。



ベル&ロス「BR 01」サイバースカル
手巻き(BR-CAL.206)。21石。28,800振動/時。パワーリザーブ約時間。マットブラックセラミックケース(縦45mm、横46.5mm、厚さ13.7mm)。50m防水。世界限定500本。125万円(税別)


スカル型に刳り貫いたスケルトン加工



メインプレートはスカルの形に仕上げ、ブリッジはケースの4隅まで伸び脛骨に隠れるように配置。これにより、スカルはまるでケース内で浮いているように見える。両面から見てスケルトンな文字盤の印象は、12本のインデックスによって、より強調される。時計を裏返してみたときのみ、秘密ともいうべき機構を垣間見ることが可能だ。時間と分の表示に加え、リューズを巻き上げるときに顎が動くアニメーションは感動的ですらある。スカルの頭に位置するテンプは振動を伝え、その鼓動がこの時計が機械式であることを証明してくれる。

BR 01から進化したファセット型ケース



Bell & Rossのスカルはジオメトリックで角のある形状へと変化した。結果として、このモデルのオーナーには、多くの人々の視線が集中するだろう。ケースは原点のBR 01から着想しつつも、輪郭はシャープなエッジをまとい、非常に現代的な様相を呈している。ファセット型のデザインやマットカラーなどはステルス戦闘機と類似点を見出すことができる。BR 01 CYBER SKULLの形状は多数の平面からできている。スカルやミリタリーであると同時に、現代性に富み、アヴァンギャルドまたはアート的ともいえる時計である。